《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
「来たか・・・。」

 ルミナミエは手を握りしめている。
 フルフル震えている。

 エクシリオンは覚悟は決めた。


「王妃様、王妃様、大至急来てください。」

 ペンダントに向かって叫んだ。

 二人目を合わせてうなずき、動き出す。

 ハサミを用意して、ペンダントを外して・・・

 束ねていた髪をほどく。

「はぁ、はぁ、はぁ。」

 まだ十メートルほどの距離があるが、誰が走ってくる。
 ルミナミエはその音が聞こえている。

「髪切って。」

 二人は髪の一部を束ね、ハサミでちょきんと切る。

 それを、ミュウエノアのおなかの上に載せた。

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