《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
 一、ローデンス家では、高い位の人・動物が治療を受けて亡くなった場合に、儀式を行う。
 
 二、儀式とは、亡くなった人・動物を一度生き返らせて、治療にあたった医者が謝罪をして戻す。

 っと言う風になる。

 では、話を元に戻しましょう。


「なるほど、ローデンス家はわざわざ丁寧なことをするものね。」

 トナリズキの感心が、かえって周りの者の心を傷つけているような気がした。

 ルミナミエは一瞬怒りの火が付いたが、すぐに消した。

「いいえ、これは罪逃れと言われてもおかしくなくて・・・。」

 一応謙遜したが、遠回しに責められた気がしてたまらない。


「じゃあ、やろうか。」

 エクシリオンの一言で、ルミナミエの気持ちが変わった。

 深呼吸をし、儀式の準備をする。


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