《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
 ピッ、ピッ、ぴぃぃ~♪

 長く機械音が鳴り響く。

 スポーツの試合終了の笛だって、最後は長くのばす。
 その瞬間、負ければ悔しく感じる。

 ルミナミエにはそう感じる。

 鳴り響く音がのびてのびて。そのたびに、悔しさが増して。

 ミュウエノアが今旅立っている。

 誰も『待って』とは言わない。言えない。

 でも、その前に言わなくてはならない。


 ルミナミエは両手で三角形を作り、心臓の真上に動かす。

「エイリンリンセイ!」

 バチバチバチ~♪

 青い光がルミナミエの腕を伝い、手を光らせる。

 顔つきが一層険しくなる。

 
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