《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
 オレンジ色の光がカーテンの隙間から差し込んできた。

 きれいな夕焼けが空を覆う。

 ミュウエノアからもらったイヤリングが、眩しく光る。

 だけど、それはルミナミエの涙のように見えて。

 エクシリオンは、しばらくそばにいることにした。

 声をかけず、そのまま。


 ・・・・・・・・

「シオン。」

「何。」

 ルミナミエの顔はピンクの口紅のように染まっている。

「ミュウ姫様の死をどう思っているの。」

 今度は、少し真剣な顔をしている。

「それは、その。そりゃあ、つらいよ。僕だって。」

 っと言って、カーテンを開ける。

 一瞬、目をさすような光に襲われる。

 暗いところに居過ぎたから。


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