天龍Ⅰ
思わぬ救い人
「このアマっ、待ちやがれ!」
後ろから男たちの罵声が聞こえて来る。
足を止めたらダメと脳が警告ランプを光らせているのに、足が走れば走るほど鉛のように重くなっていった。
どこか…
隠れるとこ…
あたしはフラフラと走りながら、目をキョロキョロさせて隠れそうな所を探した。
だが…
ガシッ!!
「捕まえた~」
「ひぃ…!」
後ろから追って来た男達の1人にいとも簡単に腕を掴まれてしまった。
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思わぬ救い人