天龍Ⅰ

そんな中庭の景色を窓からボーッと眺めていたら誰かに軽く肩を叩かれ、後ろに顔を向けた。



「あ、亜衣」


「なにボーッとしてんの?」


「あ…窓の景色見てた」



なんだかちょっと恥ずかしくなってしまって、少しだけ視線を膝に移した。



「んっー、確かに今日いい天気だしね。お昼は中庭で食べよっか!」

腕を伸ばしながらそう言う亜衣の提案に、あたしは笑顔で頷いた。




< 8 / 28 >

この作品をシェア

pagetop