月の光につつまれて
「そう、よかった。絢の声、聞きたくなったんだ。ずっと会えなくてごめんな。」
「ううん。だってお仕事だから、しょうがないです。それに私も田邉さんのお仕事が増えるのはうれしいし・・・。私なんかで、それをやめてほしくない。ファンの一人だから。」
「がまんしすぎ・・・・。」
「え・・・?」
ぼそっと言った声が聞き取れなくて、聞き返す。
「がまんしないで。電話とか、くれてもいいんだよ?」
でも田邉さん疲れてるだろうし。
「私は大丈夫だから。ラジオとか、CDとかで毎日声聞いてます。だからさみしくなくて・・・。」