ブラッツ
目覚めの朝と冷たさ



今、何時だろうか。


少年は大きく伸びをする。

立ち上がり、再び大きく伸びをする。



あれ。

なにか…


おかしい。


ゆっくりと辺りを見渡して、すぐ分かった。




ベットに…少女がいない。




時計を見れば7時。


散歩か?なんて思うほど、少年は馬鹿じゃない。



だって、

銃がない。



昨日まで床に落ちていたはずの銃がない。

少女と共に消えている。


少年は息を呑んだ。

嫌な汗がわいてくる。



少女の考えていること。



きっと向かうは〝海〟

少女は海でー…



考えるよりも先に足が動いていた。



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