ブラッツ
――――ドガンッッ!!!!!
聞いたことのない音が鼓膜を突き破り、脳内に響き渡る。
グワングワンと脳内に残る嫌な雑音。
まるでコメディ漫画のような展開。
少年は一瞬フリーズし、
「な…ッ?!」
勢いよく上半身を起こす。
どうやら、このバカデカイ音の発信源は、この少年の部屋らしい。
カタカタと微かに揺れ動く、机の上のコップや小物。
ば…爆発…?
ドア…ちゃけた…?
少年は顔を引きつらせ、目を見開いてドアの方を見る。
この少年、玄関まで見に行く度胸がなかった。
カタカタ…微かに震える身体。
グっと腕を握る。
嫌な汗がダラダラ流れ出る。
少しして、
タンタンタン…とテンポ良く廊下と共鳴する、足音が少年の耳に届く。
2、3人はいるだろうか。
だ…誰か…
来る…
少年は動くことができなかった。
と、言っても動いたところで隠れられるところもない。