ブラッツ



「ふふ…
唯一…大好きだったお母さんも…死んじゃうし…」


少女は、はあーと大きなため息をつき、

「一人ぼっちになっちゃった」


目に涙をいっぱい貯めて、笑う。

下手糞な笑い方。


少年はイラっときて、

「笑うなよ」


冷たく言い放つ。



きっと、この少女は今まで誰にも話せずにきたんだろう。

少年に話したことで、少しでも軽くなってくれたいらいい。

そう思う。



「笑うなよ?辛かったんだろ?苦しかったんだろ?」


少年は笑わずに言った。


じわ、っと再び溢れ出す少女の涙。




俺は…

この少女にしてあげられる事はないのだろうか?




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