好きなんだけど
「あ…あんた。振り方考えなさいよ」
「は?」
「いくらなんでも…かわいそうじゃん!振り方どうにかしろよって言ってんだよ!分かる?!」
本島は口をポカーンと開けたまま黙ってあたしを見ていた
「…何よ。」
いきなり表情を変え近づいてきた
「お前、俺によくそんな口聞けんな」
と壁に押さえ付けられた
「ちょっ…何するの!?離せよ!」
「無理だわ」
あたしの手首を掴む威力が増した
「痛い!離して!」
「やだね。」
「ごめんなさい!」
あまりにも痛すぎて
涙が出てきた
「…口だけだな」
と本島は私の手首から手を離した
「…」
ずっと沈黙…
だったから帰ろうとした