勿 忘 草 ー記憶喪失の恋ー【上】


「行こ、琉偉。」


「うん…」


あたしたちは職員室に行くまで、何回絆奈の名前を聞いただろうか。


「えぇ…!?桜小路さんが?」


「入院してたんだ…」


「朝から亜蓮様がベッタリなんだって。」


「亜蓮様も大変ね…」


あたしは元々神門君は好きじゃない。


何か裏がありそうで怖い。


「失礼します。」

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