勿 忘 草 ー記憶喪失の恋ー【上】


お箸を取り出して、玉子焼きを一つ食べた。


「美味しいよ?」


「じゃあ…少しだけ…」


希夢は少しむすっとして言った。


「うん。」


玉子焼きを箸でもう一つ取って、希夢の口の前に持っていった。
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