勿 忘 草 ー記憶喪失の恋ー【上】


「え…?」


白い大きな家。


薄緑の屋根に、カフェみたいなデッキ。


「絆奈のお屋敷みたいにデカくはないけど…さ、入って。」


「うん。」


あたしは一歩希夢の家に踏み込んだ。


気付くと、あたしの白いワンピースとブーツはぐしょ濡れだった。
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