それは空虚なプリンセス
向日葵は揺れる
バンッ
私はまず教室のドアを勢いよく蹴り開けた。
ガンッ ドン!!
そして、私の派手すぎる登場に
静まりかえった教室を歩き、
自分の席に座る。
神楽 愛里子[カグラアリス]16歳
世間で言う、まぁ華のJK
―今の気分は……もうサイッテー。
「あはは、愛里子えらくご乱調じゃん。」
この教室で唯一笑ってる女の子は
私の親友大原沙耶[オオハラサヤ]
「…ほっといて。今ご機嫌ななめなの!!」
私がそう言うと、
沙耶はまたケラケラと笑った。