あの足があがるまでに
大会
あの日、学校に遅刻していった俺は小林にさんざん怒られた。
でもそのときはあの女性の事で頭がいっぱいで、何も聞こえていなかった。

それと、部活は休ませてもらった。沙良に、やわだとか走れ!とか色々言われたけど優哉さんが、体を休めてまた一緒に練習しようねと言ってくれたおかげでやすめたのだ。

しばらくして。


練習にもなれてきた俺は、最近すごく足が早くなった。

もしかしたら短長走部の俺たちは陸上部よりはるかに早いのかもしれない、と思った。
高いスパイクとかそんなもの持ってないけど実力では俺たちの方が勝ってる気がするのだ。

そしてある日。部活の時間に沙良は一枚の紙をもってダッシュできた。

「大輔ぇぇーー!優哉ぁー!」
「・・・ん?」

「ハァ・・ハァ。み、みてっこれ!」



「マラソン大会・・・・?」



「そう!ええと3人でチーム組んでひとり10キロ走るんだって!」

「ほー。これならお前たちもだいぶ速くなってきたしいけるんじゃないのか?」

「優哉さん!」

「そっそれに!一位のチームにはっ!しょ、賞金があるんだって!」

「おおおお!それは部費になりそうだね!」

「陸上部もとうぜんでるんだろ?お前らも。」

「うん、陸上部もっでるって!だ、大輔!走ろう?」




「おう!」


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