せんせいのせなか






先生の指示通り、招かれた方へ行くと先生はあたしの手をぐい、っと引っ張って隣に座らせた。



「まあ、昨日よりは話せたからいっか」

「…はいっ」



ぽんぽん、と頭をなでた先生はまた嬉しそうに笑った。



きゅーん


とあたしの胸が鳴いた。


(ああ、もう、大好き…!)



「じゃあ、まあ、ぼちぼち頑張っていこうな」

「頑張ります」



先生の隣に座って、まだ夕日の出る空を見上げた。



「毎回、そうだよなお前」

「…先生も、言うこと同じじゃないですか」

「うわ、痛いとこつくなー」






香椎 昴17歳、クラスになじめずにいる一般生徒

天文部所属の代理部長



唯一の、あたしの居場所、




―――天文部






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