せんせいのせなか


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… … …




寂しい気持ちを胸に、あたしは鞄を持った。

夕暮れ時の放課後。グランドは運動部の掛け声。



「昴ちゃん、ばいばーい」



なんて言われるはずもなく。

静かにあたしは教室を出た。






暖かな風を浴びつつ、靴箱に上靴を閉まう。

オレンジ一色に染まった外はとても綺麗だった。


キィ、と音の鳴るドアを開け外に出る。



――さて、帰るか。


そう思いもう一歩踏み出そうとするとガチャンッ、と小さかったが音が聞こえた。


ふいに上を見上げる。



瞬間、キラリと何かが光った。








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