love is over?
第一章 悲しい夢

1

わかんない。

もう誰を信じていいか分かんないよ。

消えたい。消えてしまいたい。


「ユカ、どうした?元気がないぞ」

朝の食卓。
お父さんが私に声を掛ける。
いや……、
こんなヤツは<お父さん>なんかじゃない。

「……別に大丈夫だから」
ワタシはうつむいてごまかすようにそう言った。

「そうか、昨日はすまんな。でもお前は俺の大切な娘だから」

<こいつ>は何を言ってるの?
キモチワルイ。
<大切な娘>?
私が?
だったらどうして?

「うん、とにかく大丈夫だから」

私は急いで席を立った。

「学校行かなきゃ。洗いものとか帰ったらしとく」

「そうか。いつもありがとうな」

<こいつ>はどうして何事もないフリできんの?
許せない。

ワタシは頭の中をグシャグシャにしながらも、
学校に行く準備をすませて家を出た。
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