love is over?
第二章 運命の出会い

1

「ねえ、あそぼーよ」
ピアスの男がもう一度問いかける。

ワタシは今、男三人に取り囲まれてる。

サイアク。
なんでこんなサイアクなことばっか起こんの?

「ねえ、なんか言いなよ」

ワタシは何も言えなかった。
怖い。

<男>が怖かった。

ワタシをいやらしい目で見て。

体のことしか考えてなくて。

ワタシ自身のことなんかどーでもいいと思ってる。

<男>なんてみんな死んじゃえばいいのに。

「ねえねえ、下ばっか向いてないでさ。オレらと遊ぼうよー。なんかおごるし」
ピアスの男は、ワタシのことをしつこく誘う。

怖い。逃げたい。
でも。
なんか言わなきゃ。

「あの、ワタシ今日早く帰んないといけないんで」
ワタシは勇気を振り絞ってそー言った。
目は合わせないようにして。

そしてワタシが立ち上がると

「そんなこと言ってー。どうせこんな店に一人でいるから暇でしょ?」

ピアスの男が乱暴にワタシの手首をつかむ。

「す・ぐ・お・わ・る・か・ら、ね?」

ヤバい。
絶対にヤダ。

こいつらの顔は、昨日の<アイツ>と同じだ。

死にたい。
死にたい。
死にたい。

ワタシのこと、好きにしていいからさ。

どうせならワタシのこと殺してよ。

自分勝手な性欲をぶちまけてさ。

その後でいいから。

その後で、

<ワタシを殺して>

そう思った瞬間―――

「お前ら、この子イヤがってんだろ?」

声がした。

振り返ると、ワタシの通う椋鳳の制服着た男子が立ってた。

たす、かる?
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