俺の席
健也が言う。
こいつ、やたらといろんなことに気づく。
だって、俺が由井のこと好きって気がついたの健也だし。
春樹には俺が密告した。

今度は、何に気がついたんだよ・・・。




「なんで、由井お前の事さけてんの??」



図星で言葉が出ない。
わからない、
わからない、
わからない、

「わかんない」

「お前、なんかしたの??」

健也が続けて聞く。

「わかんない」

「なんで、わかんねぇーんだよ」

健也はあきれて言う。

「別にいいじゃん、健也」


春樹が俺をフォローする。
なんで、さけられてるのか理由がわからない俺。
今超情けない。
・・・自分が嫌になる。
なんで、わかんねんだよ。

「まぁ、きにすんな」

春樹のフォローが痛い。
痛くて、
痛くて、
痛くて・・・。
心をばらばらにされた感じだ。


「なぁ、」

健也が口を開く。





「レポート写さして」

「「おい!!(`д´;)」」



マイペースな健也は俺の心を和ます。
俺の心の傷を治す。
俺の心の負担をなくす。

「いいよ」

「いいのかよ!!!((笑」

スクバからレポートだし、健也に渡した。

「サンキュー」

「お前、本当なんなんだよ」


春樹が微笑む。


「鳴海ー、ちょい来て」

クラスの女子に呼ばれる。

「行って来いよ」

春樹が言う。

「おう」

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