俺の席
「健也帰ってこなかったな。」

「あぁ」

あれから健也は帰ってこなかった。
気づけば鞄もなかった。
きっと
俺たちが教室移動の時に
取りに来たんだろう。

それから、
由井が教室に戻ってきて
なぜかたくましい背中をしていて
なにもかもふっきれた顔をしていた。


「なぁ、鳴海」

「ん?」

「健也さぁ、なんで教室から出て行ったか分かる?」

「いや、全然」



いつもの帰り道。
ちがうのは健也がいないだけ
それなのに
なんか道が広く感じて
風が冷たく感じた。

そして変な胸騒ぎがした。


































「健也、由井のこと好きだったんだよ」





















時よ、巻戻れ

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