俺の席
「いいけど・・・」
ちょっと不思議そうに答えた。
春樹は健也になにか話している。
「本当?!赤外線でいい??」
といって、おき勉をしていて
軽そうなスクバを空け携帯をだした。
「よかったね」
由井が広村の耳にささやいてるのが分かった。
広村はやけに笑顔だった。
俺はこの意味が良く分からなかった。
ーーーーーそして交換。
交換をしている最中、由井と一瞬だけ目があった。
だけどすぐそらされてしまった。
なんだか切なそうな顔をしていた。
なんでだろう・・・??
「ありがう!!」
広村が元気に言う。
「うん。」
「今日、メールするね」
もう一回由井と目をあわせたくて見てみるけど
下をずっと向いていた。
「分かった。」
「じゃぁ、あたしらコレで」
「じゃあね」
広村と由井は去っていってしまった。
「俺らも行きますか」
春樹が言う。
「だな」
由井はどうして下を向いたままだったのだろう。
後ろを何気なく振り向くと・・・・
由井が俺を見ていた。
勘違いじゃない。
確かに俺だった。
そして由井はにっこりと俺に笑っていた。
だが、俺にはそれが泣いているようにしか見えなかった。