片思いを超えて

「今から考える!!!」
大きな声でまなみが言う。
「しっ!!ここ図書室だよ?学校で2番目に静かにするとこなんだから!!!」
「ごめん。」
「じゃ、ほかの場所行こっ」
そういって私たちは場所を変えた。

「おじゃましまーす」
「はい、いらっしゃい。」
まなみのお母さんが優しく出迎えてくれた。
「久しぶりねあかりちゃん。」
「お久しぶりです。」
「あっ!いいからいいからあかり、早く上行こっ」
「う、うん。」

そして、私たちの会議がひらかれた。
「まず、あかりのことを知ってもらうには・・・」
「知ってもらうには?」
「やっぱ、話しかけることからじゃない?」
「うん・・・ってえぇ!?」
(・・・無理だよ、そんなこと。)
「何よ、やってみなきゃわかんないでしょ?」
「まぁそうだけど・・・」
「ということで、まず明日学校で話しかけてみよう!!」
「う、うん」
やだな・・・こわいな・・・
不安を残したまま私はまなみの家をあとにした。

―帰り道―
「はぁ・・・どうしよう・・・」
いつのまにか独り言を言っていた。
とぼとぼだらだらと私は家に向かって歩いていた。

―どんッ
「いたぁ」
「ご、ごめん」
ふと見上げるとそこには、私の大好きな大好きな人がいた。
「私のほうこそ、ごめんなさい!!!」
神様、私今なら死んでもいいよ~
そう思えた。喜びはそれだけではなかった。
「あれっ?君たしか6組の西条さん?」
うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
私の名前を知ってくれていたぁぁぁぁぁぁ
「う、うん。何で知ってんの?」
「いやぁ5組じゃかわいいって有名だよ。」
なぬぅぅぅぅぅぅぅ!?
「うそッ!?」
うれしすぎて思わず声がでかくなってしまった。

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