cool prince
突然の告白
──
「陽介、どうした?その頬」
「……叩かれた」
「またかよ!相変わらずだなー!」
勇一郎はケラケラと笑いながら俺の肩を叩く。
……痛ぇよ。
ポケットの中に入っているハンカチがあることを確認する。
………1-A、立花はる。
入学試験で高得点を取り、その成績で特選クラスに配属された一般人。
昨日、生徒会室で名簿を見て発見した。
……変わった、奴だったな。
躊躇なしに俺の頬に触れてきたかと思えば、キスしようとすると逃げられた。
キスを拒まれたのは、初めてだった。
栗色の背中までの髪に、小柄で小動物のような彼女。
何故か俺は、頭からそいつが離れなかった…。
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