cool prince

突然の告白












──






「陽介、どうした?その頬」

「……叩かれた」

「またかよ!相変わらずだなー!」



勇一郎はケラケラと笑いながら俺の肩を叩く。


……痛ぇよ。




ポケットの中に入っているハンカチがあることを確認する。







………1-A、立花はる。



入学試験で高得点を取り、その成績で特選クラスに配属された一般人。




昨日、生徒会室で名簿を見て発見した。






……変わった、奴だったな。



躊躇なしに俺の頬に触れてきたかと思えば、キスしようとすると逃げられた。





キスを拒まれたのは、初めてだった。







栗色の背中までの髪に、小柄で小動物のような彼女。



何故か俺は、頭からそいつが離れなかった…。





.

< 10 / 51 >

この作品をシェア

pagetop