cool prince
「やー、大盛況だったな!」
「あいつらうるせぇ…」
「お前、女好きなのか嫌いなのか分かんねぇ奴だな」
わははと笑う勇一郎に「女は好きじゃない」とだけ言っておいた。
「それにしても……。はるちゃん、可愛かったな!」
「……馴れ馴れしいんだよ」
「おい、そんな嫉妬にまみれた視線を俺にやるな!」
「っ!別に、嫉妬じゃねぇよ」
「いやいやぁー?顔が物語ってるぞ」
「もうお前静かにしろ」
「あいあいさー!」
楽しそうに笑う勇一郎に溜息をつき、そして俺は放課後が待ち遠しく感じながらも、その後を過ごした。
「おお、凄いなー!」
「……はぁ」
どうやら、あの昼休みの出来事は噂で広がったらしい。
学校の昇降口から校門まで、物凄い数の人だかりがあった。
………しまった。あんな公の場で言うべきではなかった。
「これ、はるちゃん見つからねぇだろ」
「…あいつ小さいからな」
「つーか、俺らがここに居るから集まったのもあるかもね!」
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