cool prince
「うわあ…!広いですね!」
「飲み物は何にする」
「飲み物!?」
一々驚くはるが面白くて、俺は笑いながら「色々あるぞ」と言う。
「じゃあ……オレンジジュース」
グラスにオレンジジュースを注いではるに渡すと、はるは「本当にあるんだ!」と驚きながらジュースを飲んだ。
俺が水を飲んでいると、はるは話しかけてきた。
「………あの、本当にお礼なんて、良いんですけど……」
「言っただろ、俺がお礼をしたいんだ」
「でも、私そんな対した事してないし、ていうか逆にお節介な事したし…」
徐々にずーん…と落ち込んでいくはるに、俺は返す言葉が見つからなかった。
何だこの空気………。
……仕方ない。
「……分かった。じゃあこう言い換える」
「………え」
「付き合って欲しい場所がある」
「っ!」
「良いか?」
「……ふふっ。分かりました」
笑いながら、了承したはる。
………はるは意外と頑固だな。
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