cool prince
俺はそう考えるだけで、心に鉛のような物がズン、と乗っかったような感覚がした。
折角、初めて好きだと実感出来た人なのに。
「…はるは、」
「はい」
「………なんでもない」
「え!いや、気になりますよ、」
心配そうに俺の顔を覗き込むはるが、昨日のはると重なる。
俺の頬に優しく触れ、そして気遣ってくれる優しいはる。
…………もう、駄目だ。
我慢なんて、出来るものか。
「はる」
「はい、……って、え!」
向かい側に居るはるの頬に手を添え、そして顔を近づけた。
はるの慌てる姿がどんどん近づいていく。
はる…………。
「や、!だ、駄目!」
少し叫ぶような声に、俺は動きを止めた。
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