cool prince
閉じかけていた目を開けると、目の前には顔の赤いはる。
また、拒否された。
俺の頭にはそのことしかなくて、ス……とはるの頬から手を離し、距離をとった。
………やっぱり、駄目なのか。
はるには、彼氏が居る。
今の反応で確信した俺は、自然と顔が俯いてしまった。
「…………陽介先輩、あの……」
「………何だ」
「こ、こういうのはっ、ちゃんと好きな人と、やらないと………」
「……………好きだ」
「え?」
「俺が好きなのは、はるだ」
「っ!」
失恋確定でも良い、と俺ははるに告白をした。
はるは大きく目を開き、酷く驚いていた。
………返事は「ごめんなさい」、だろ。
「……じょ、冗談、は、駄目ですよ!」
「冗談じゃねぇよ」
「で、でも!」
.