cool prince
「私………………」
はるは黙り、そして俺の顔をじっと見つめた。
「陽介先輩が、好きです」
そう言ったはるは、何故か少し涙ぐんでいた。
…………何で泣きそうなんだよ。
「はる、おいで」
「え…?」
「良いから」
はるは首を傾げながらも立ち上がり、俺の前にやってくる。
俺はそのままはるの身体を横に抱き上げ、そして俺の膝の上に乗せた。
目の前のはるは、案の定顔を真っ赤にさせている。
「なっ、!や、はは恥ずかしいです……!」
「顔真っ赤だな」
「ていうか、重いですよ私!」
「全然。ちゃんと食ってるのか?」
「食べすぎなくらい食べてます!」
両想いになれたことが凄く嬉しくて、俺は自然と頬が緩んでしまう。
こんな顔、はるには見せたくねぇのに…。
「………よろしくな、はる」
「……よろしくお願いします、陽介先輩」
そして俺は、はるの頭を撫でた。
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