cool prince
「馬鹿。携帯番号とアドレス聞いてねぇだろ」
あ、そうだった。
「すいません、忘れてました」
「どこに連絡先知らないカップルが居るんだよ…」
呆れたように笑いながら、制服のポケットから携帯を取り出す先輩。
私も慌てて携帯を出し、そして構えた。
………先輩の携帯、最新作のだ………!
さ、さすが!
「……これで、良いな」
「はいっ」
「また夜、連絡する」
「待ってます」
「じゃ………はる、また明日」
「はい……また、明日」
先輩は車に乗り、窓から私を見ていた。
私は先輩に手を振り、そして車は去っていった。
……まだ夢みたいだなぁ……。
あんなに格好良い人が、彼氏になっちゃったよ。
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