cool prince
今までの心配したような顔から一転して、本当に安心したように笑う千紘。
うーん………どういうこと?
「何で安心なの?」
「先輩からだったら、先輩の方がはるにぞっこん!ってわけでしょ?」
「ぞっこんて……」
「でも良いなー、あんな格好良い人が彼氏なんて!」
「まだ付き合ったばっかりだからどうなるか分かんないけどねー」
「…あんた今さらりと不謹慎な事言ったね」
早速別れる前提かよ!と呆れる千紘。
だって……やっぱり不安だから。
先輩が本当に私みたいな人で良いのか100%信じれるってなると信じれないし……
それに、まず周りが何と言うか……
相良財閥って言ったら、日本でも有名でしょ?
………私本当に凄い人と付き合っちゃった………!
今更になってそれを実感して、私は寒気がしてしまった。
「どうしたの?」
「…今更になって、相良という名字が怖くなりました」
「は?」
「わわわ私やっぱりむむむむ無理かも……!」
「さっきまでの落ち着きはどうした!」
とりあえず落ち着こう!と私に言う千紘。
絶っっっっっ対周りが黙ってないよ……!
現に、このクラスの女子から少しきつい目で見られている私。
怖いなぁ………。
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