cool prince
「はる」
その時、教室の後ろの扉から声が聞こえた。
………この声は………!
その瞬間、クラス中が騒ぎになる。
主に女子の「きゃー!」という声が響いた。
「噂をすれば影、じゃん!」
「あうあうあう」
「ちょ、本当に落ち着きなさい!」
朝も顔を見たのに、やっぱり格好良すぎて勝手に顔が赤くなってしまう。
そんな私に、無表情の陽介先輩は近づいてくる。
私達の距離が近づく度に、女子が一層声を上げる。
え、ななな何ですか!?
その瞬間、先輩は私の手を掴んで、私を立たせた。
えっ!?
.