cool prince
「あの、先輩っ、!」
「……ああ、」
悪い、早かったか?とはるに聞くと、はるはぶんぶんと首を横に振った。
「生徒会の皆さんは良いんですか…?」
「あいつらに心配なんてしない方が良い」
「え!?」
驚くはる。
大袈裟なんかじゃない。あいつらに心配する暇があったら生徒会の仕事を幾つもこなすほうがマシだ。
あいつらは、ある意味凄い奴らだからな。
「……うーん……」
「どうした」
「何というか、陽介先輩は……生徒会を大事にしているんですね」
「………何でそうなる」
「だって、心配する必要ないってことは、凄く信頼してるってことだから」
「…いや、ないな」
「えー」
絶対そうだよ…と不満げなはるの顔が可愛くて、俺は勝手に笑みが零れる。
どうしたんですか?と聞くはるの頬を抓むと、はるは「なんれふか?」と呂律の回っていない口で言った。
………なんでこんなに可愛いんだ……。
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