cool prince
「胸が苦しい……」
「えぇっ!?せせせ先輩大丈夫ですか!?」
はるが可愛すぎて、心臓が活発に動いて痛い。
はるは本気で慌てている。
その必死な姿に、また心臓がぎゅっと掴まれたように痛んだ。
「はるは純粋だな」
「どこからそんな話が……ていうか、胸大丈夫なんですか!?」
「はるがキスしてくれたら治る」
「はい!?」
顔を真っ赤にさせて、「今日の先輩変です!」と叫ぶはる。
そうかもしれないな。確かに、今日の俺は少し変態っぽい。
………変態は嫌だ。
「…何か、悪い」
「え、何で謝るんですか」
「いや……確かに、俺おかしいな」
「…ふふっ」
「え」
「先輩、何か可愛いです」
目の前のはるは、声に出して笑っている。
………可愛い、とか初めて言われたかもしれない。
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