先生~泣かないと決めた日~
先生が帰ると言った時、私の中で何かが崩壊しかけた。
「先生のいない生活なんて嫌だ!
うちこっから飛び降りて自殺するからいいんだ!」
そう言ってベランダの柵をまたいだ。
その時先生は言った。
「やめなさい、美帆。
そんな事して何になるって言うんだ。
何にも状況は変わらないぞ?」
その言葉で私は柵の内側に入って部屋に飛び降りた。
「じゃあ私はこの辺で行きますね。
どうもお邪魔しました。」
そう言って先生が鍵の閉まっている玄関を開けて先生が出た瞬間私は外に裸足で飛び出した。
うしろから二人の声が聞こえた。
「おい、美帆どこ行くんだ!」
「美帆待ちなさいっ!!」
お母さんは100mくらい全速力で追いかけてきた。
裸足なので小石が食い込んで痛かったけどそんなの気にせずに全速力で私も走って行った。
とにかくここから逃げたかった。