先生~泣かないと決めた日~






こばちゃんがいたから言った。




「こばちゃん、3学期ありがと。保健室にいていっぱいいろんな事教えてもらったよ。


ありがと。」






「そっか。いろいろ学べたなら良かったね。


美帆は家で切ない思いしてるんだから学校でいっぱい甘えていいんだからね?


甘えちゃ駄目なんて思っちゃいけないよ?」







その言葉に泣けてきた。






「ありがと、こばちゃん。


なんかお母さんみたいだね。

こばちゃんと一緒にいると安心する。」





「そう?

ありがとね。

さて、保健室の掃除やる?」







「うん!
いっぱいお世話になったからいっぱい掃除しなくちゃねッ!!」







「そうだね。じゃあお掃除しましょうか。」







そう言って先生ともう一人の一宮先生と大掃除をした。






修業式の30分前――――――――




急に不安になってきた。
西澤呼んで薬貰わなくちゃ。





「こばちゃん、西澤先生呼んでくれる?

具合悪くなっちゃったから薬貰いたいんだ。」






「あらそう、それは大変。

もうすぐ修業式だから早く薬が効くといいんだけど……
すぐに呼ぶね。」





そう言ってこばちゃんは電話し始めた。




話の内容によると先生はすぐに来てくれるとのこと。







ガラガラ――――――





「おー椿。大丈夫か?

今薬出すからな。」






「ごめんね、先生。迷惑かけちゃって」








「いいさ、俺は椿のスーパーマンだからな。

はい、薬。一錠でいいんだよな?」







「うん、そうそう。ありがと、先生。」








そう言った後薬を飲んだ。












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