脇役希望☆不良少女【おまけ追加】




とりあえず地図を持って教室に向かう。


重い。
重いよ地図。



『軽くなぁーれ。地図さん軽くなぁーれ。』


「山本さんの方が壊れてると思うんですけど。」


そう言う橋倉は
たくさんのプリントを持って歩いている。


今日の授業に使うプリントらしい。

まぁビッシリと文字が書いてありますよ。面倒くさいな読むの。



今日の授業は睡眠学習にしよう、と決意した。



そのとき



「有美ー。」


『あれ、マーヤ。どしたの。』



マーヤが小走りでやってきた。




「いや、ね。授業が始まっても有美も先生も来ないから、手伝おうと思って!」


にこやかに言うマーヤ。


『えらい!手伝って、重いんだこの地図!』


「うん、手伝うよー。」


そうして、私はマーヤに手伝ってもらいながら、地図を運んだ。
















「使えるものは、最大限に利用しないと、ね。桜田 真綾……か。」


『橋倉ー。授業始まってんだってば!置いていくよー。』


「あぁ、そうですね。」




橋倉の笑みに隠された本性に

気づかなければならなかったのに。






< 105 / 197 >

この作品をシェア

pagetop