脇役希望☆不良少女【おまけ追加】
―――どうして私に言ってくれないんだろう?
なんて
バカみたい。
「俺は山本さん……いや、有美。お前が欲しかった。」
『……呼び捨てすんな。』
私に、言えるはずがなかったんだ。
マーヤは優しいから。
「本当は有美を俺のモノにするために桜田に近づいたんだが、[有美には手を出さないで。あたしが変わりになる。]だってさ。」
本当
優しいにも程があると思う。
『橋倉……アンタ、マーヤに手を出したの?』
私は俯きながら、橋倉に問いかける。
お願い。
違うと言って。
だってあの子は優しくて
可愛くて
“初めて”、に夢を見ている女の子だったから。
だから―――
「あぁ、出したよ。何度も。」