脇役希望☆不良少女【おまけ追加】
『……ねぇ。』
「なんだ。」
『兄妹二人して、泣かせたいの?涙腺マジで崩壊しそうなんですけど。』
「今は泣くなよ。面倒だから。」
『鬼畜かこの野郎。』
―――もう、既に泣いてるけどね。
魁は知らないフリをしてくれているんだろう。
私は手紙を封筒の中になおし、涙を制服の袖で拭いた。
『二人、そっくりだね。考え方とか。』
「そりゃ、兄妹だからな。」
『そっか……。』
私は立ち上がって空を見る。
マーヤのご要望だ。
『さぁ、目立とうか。』
ニッと笑って言うと
魁は呆れながらも微笑んでくれた。