脇役希望☆不良少女【おまけ追加】
だから私は固まる。
―――いや、良い雰囲気だとは思っていたけど……え?
と、絶賛混乱状態である。
『華南……。』
「お姉ちゃん、確かに泰斗はチャラ男だ。あたしだって、最初は嫌いだった、大っ嫌いだった。」
華南はものすごい力説をする。
いや、そこまで言わなくても。
チャラ男も苦笑いになってるし、なんか可哀想なんだけど。
「でも、さ。それって、表面だけだったんだ。本当はすげー良い奴で。」
『うん。』
「言動は確かにチャラいけど。つい、好きになっちゃって。」
『…うん。』
「なんで泰斗が好きなのか、具体的には分かんないけど、好きだから。」
華南の言葉に、私はただただ頷いた。
―――ねぇ、華南…。
『良い恋を、したんだね。』
私がそういえば、華南はニッコリと笑った。