脇役希望☆不良少女【おまけ追加】
『これはヤバい。ハズい。降ろしてよ。』
華南と泰斗、おいてきちゃったし。と思って、後ろを振り返ってみると
笑顔で手を降っていらっしゃった。
観客も、ニヤニヤと、冷やかしの言葉を送ってくる。
『………。』
味方はいないと悟った。
「なんだよ、姫抱きはイヤなのかよ。オヒメサマ?」
ステージの裏に来て、ようやく降ろしてくれた魁。
『誰がオヒメサマよ。』
「ヒロインになってもいいんだろ?」
―――俺がヒーローで、お前がヒロインの物語で。
魁はそう言った。
まぁね、
『主人公も、悪くないかもね。』
二人で、顔を見合わせ笑って、もう一度キスをした。
END