脇役希望☆不良少女【おまけ追加】
「ねー旭ぃ。俺ね、山本チャンに興味持っちゃったんだぁ。」
「有美はダメだ。俺のだからな。」
『違いますけど。』
北橋は何を言うんだ。
なーにが「俺の」ですかゴルァ。
即答した私に、北橋はすがるような視線を送ってきたが、華麗にスルーした。
一方で、チャラ男は目を見開いている。
「旭が女を好きになったのぉ?ありえなーい。」
「ありえなくねぇよ。俺は有美に惚れてんだよ悪いか。」
「だぁって、旭って女嫌いだったじゃーん。」
チャラ男のその言葉に反応して、私は北橋を見る。
「……昔の話だ。」
『へー。』
私は教室で最初に、北橋が「有美は俺の」発言をしたときに、みんなが私の方を一斉に見てきたことを思い出した。
北橋が女嫌いってみんな知っていたから、驚いていたんだな。