脇役希望☆不良少女【おまけ追加】
『………魁。』
私は聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声で呟いた。
しかし、赤髪君……いや、魁の耳にはしっかりと届いていたらしい。
「おぅ。言えるじゃねーか。」
若干、上から目線なのが気になるが
そのときの魁は
『………。』
言葉を失うくらい、綺麗な顔をして笑っていた。
「あ?んだよ。固まって。」
『いや、……何でもない。』
少しだけ赤くなった顔を隠してくれる前髪に、初めて感謝をした。