毒舌姫と俺様クールな王子様
「「ねー、僕達お腹空いた〜何か食べようよ!」」
それは、いつもは憎たらしい双子君達だ。
助かった…
「そういや、もう夕食の時間だし、聖夜、どっか行かないか?」
双子君の提案に乗ってくれた桐都先輩にも感謝して、私も頷た。
「わ、私もお腹空いてきた!」
そう言うと、水崎は私を少し見た後、電話をかけた。
「…奏か?煩い奴らがお腹空いたって言ってるから、ついでに車を回して来てくれないか?…あぁ、分かった。」
電話の相手は奏先輩だったみたいで、皆、と言っても一部の者だけど、希望を聞いてもらえたみたい。
「秋、お前んち急だが、行けるか?」
「今聞いてみるわ、ちょっと待っててや。」
水崎は何故か秋先輩に変な質問をしていて、2人の会話を不思議に思っていると、横にいつの間にか一先輩がいた。
「秋の家は料亭を営んでいる。笹崎と言う名の料亭を聞いた事はないか?」
一先輩のいきなりの説明とか、沢山喋った事に驚きつつも、私は答えた。
「笹崎…?…あっ!この前テレビで特集やってたような…。てゆうか、そんなに有名な所が秋先輩の家なんですか!?」
「家と言うより、店と言った方がいいだろう…」
「へぇ〜…、初耳です。」
色々な事に驚いていると、目の前に大きなリムジンが止まった。