毒舌姫と俺様クールな王子様
雰囲気も大分戻り、皆で美味しく頂く。
最初の目的なんてすっかり忘れていた私は、美味しい料理に夢中だ。
食べる進み具合も中盤に差し掛かった頃、水崎が皆に声をかける。
「あのさ、お前ら。最初の目的覚えてんのか?」
その言葉でハッって感じになったのは、私と秋先輩、それに、やっぱり夕君、葉君だった。
そのメンバー以外はちゃんと覚えてたみたいで、何の反応もない。
水崎は反応した私達に呆れたように、ため息をつき、話しを続ける。
「忘れてた者も居るみたいだが、今回は許す。で、話しだが、」
の所で秋先輩が口を挟む。
「あれやろ?今日の情報提供」
水崎は言おうとした所を秋先輩に言われ、少し不機嫌そうに頷く。
「で、情報は入ったか?」
ぐるりと私達を目だけで見回し、本題についての会議がやっと始まった。
それは、この店に入ってから、30分後の事だった。
てゆうか、水崎も少し忘れかけてたんじゃない?って言う考えは振り払い、会議に専念する。