毒舌姫と俺様クールな王子様
水崎は奏先輩と何やら話していて、ここからは横顔しか見えないが、何て整った顔なんだろう。
顔が良い奴は大抵性格が悪いって言うのは、大体当たってると思う。
「ハァ……」
私は再び大きなため息をつく。
すると、どこからか、
「……どうした」
声のした方へ顔を向けると、遠山先輩が私の目の前の椅子に座っていた。
「!!遠山先輩、いつの間にそこにいたんですか!?」
気配すら感じさせずに目の前にいた遠山先輩に驚いていると、
「……さっき…」
短い返事が静かに返ってきた。
「…あ、そうなんですか…」
「……………」
「……………」
どちらも何も話さず沈黙が続く、だけど、その沈黙も余り苦にならない。