毒舌姫と俺様クールな王子様
ちゃんと気に掛けてくれるのは遠山先輩だけだ。
色々と感動しながらも、再びため息を吐く。
「はぁ……今日は、犯人が分かったって言うから期待してきたのに…」
「何か違う事実まで発見しちゃぅし?……………厄日?」
「いやいや、ちゃうやろ!?」
本気でそう思っていた私に、いつの間に復活したのであろう、秋先輩がすかさずツッコミをいれる。
「……………」
私が無言でいると、秋先輩がお菓子を持って私の隣にすわる。
「生徒会のこと知らずにいたんわ、驚いたけど、悪いことなんてないやんか」
お菓子、もといシュークリームを私に渡しながらそう言う。
「…生徒会に、探偵部に、訳分かんないことに巻き込まれてるなぁ〜って思っただけです」
思ったままのことを口にすると、いつ話し終わってたのか、端正な顔をこちらに向けていた水崎と目が合った。
なぜ当然だろうという顔をしてらっしゃるんでしょうか。
「俺達と関われたことに感謝しろよ」
とは言われてないけど、ひしひしと綺麗な二重の目が、私にそう言っていた。