毒舌姫と俺様クールな王子様
「でわ、行くとするか」
水崎がそう口を開くと、
皆一斉に動き始める。
「え、あの、……どこに?」
着いていけない私は、ただ突っ立ったままだ。
「何をしてるんだ?」
状況が飲み込めていない私に水崎は、ため息をつく。
「はぁ、鈍いなお前。」
そう言って、手を差し出す。
ムカつく言動と共に、その行動を不思議に思っていると、いきなりギュッと掴む。
「なっ、何す――」
ビックリしながら、水崎を見ると、不適な笑みを浮かべ――
「何って、決まっているだろう?
真実を暴きに行くんだ――」
そう言い、颯爽と歩き始める。
不覚にも握った掌にドキドキしながら、真実が待っているという場所へ向かうのだった。