毒舌姫と俺様クールな王子様


「これから色々とよろしくお願いします。」


私が何故お願いするのかが分からないが、一応あいさつだけはしといた。



まぁ、仕事も決まった訳だし頑張るしかないでしょ。


ワイワイ騒がしくしている私達を呆れながら見ている水崎はため息をつきながら、私達が入ってくるまでやってたのであろう書類の片付けを始めていた。



それを私がジッと見ていたのに気付いたのか、私の方を見てニヤッと妖しく笑った。



絶対に裏がある笑いだったが、その笑い方が余りにカッコよかったので、とっさに顔を背けてしまった。




てゆうか、急に顔を背けたから絶対、不審に思ったよね?



胸の中では百面相を繰り広げながら、表では、何にもなかったかのように、ポーカーフェイスを保っていた。



しかし、そんな私を見切ってるかのように、妖しげな笑みのまま水崎が近づいてきた。



私は無理やり無表情を決め込んで、ワイワイ話している人達の方を向いていた。


一歩また一歩と近づいてくる水崎に脈拍がドクドクといっているのに気がつく。



何でこんなに緊張しなくちゃいけない訳!?


ただ見てただけで、たまたま顔をそらした瞬間が、あの時だっただけでしょ!



変な緊張のせいで、手汗が…





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